このメールマガジンのコンセプトは「兼業起業家への第一歩」です。
定年を迎えてから自分の好きな仕事をしようと考えている方は、多いと思いますが、それでは準備が遅れます。
また定年退職してから新しい仕事に取組みには、時間はあるかもしれませんが、収入の目処がつくには時間がかかりますので、在職中から定年後の仕事の準備を始めて、その仕事が順調になってから、サラリーマンをやめた方がうまく軟着陸できるはずです。
在職中であれば、将来の仕事に着手して赤字が出ても、給与所得と事業所得の損益通算により現在の給与所得が減りますので、その分所得税が還付されます。少しくらい失敗しても心強いですね。ぜひ今から新しい仕事にチャレンジしましょう。
今回も、最終章の生涯のライフワークをどう考えていくかを、お話していく予定です。
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「兼業起業家への第一歩」シリーズ 第416回
その4 完全独立後も安定と成長
<その4 生涯のライフワーク NO.146>
ここからは、第2の人生を1起業家としてやっていくうえで、生涯のライフワークとしてどのように関わっていくかを考えて見たいと思います。
リタイア後は、仕事のことなど考えないで、悠々と過ごすと公言している人もいますが、何年間も趣味に生きられる方は別ですが、定年後もできるだけ、働きたいと思っている方のほうが多いのではないでしょうか。
日本の年金制度は、夫婦で安心して暮らしていくだけのレベルでは、ありません。また60歳から年金をもらえる時代ではなく、現在は65歳ですが、将来の年金改革では、間違いなく65歳以上に年金支給開始年齢が上がっていくことが予想されます。
生涯のライフワークということは、年金に加える収入を得ながら、自分の好きな仕事を一生涯続けることだと考えています。一生涯のライフワークには、どのようなものがあるか見て生きたいと思います。
今回も、私が大好きなテレビ番組「人生の楽園」から、生涯現役で頑張っている方を中心にご紹介しようと思います。
今回は、道央空知のほぼ中央に位置する北海道新十津川町が舞台です。石窯で焼いたピザが評判のカフェを開いた樋口修二さん(54歳)と妻の知江美さん(52歳)が主人公です。
修二さんは、48歳の時、趣味の一環で自宅にピザ窯を作ります。その窯でピザを焼き、自衛隊の仲間や家族とピザパーティーを楽しみました。
皆さん「美味しい」と、喜んでくれたといいます。その経験から、将来はピザ窯のあるカフェを開きたいと考えるようになりますが、家族は猛反対します。でも修二さんは、カフェオープンに向けて突き進んでいきました。滝川市の隣にある新十津川町でカフェにふさわしい古民家を見つけ、購入し、仕事の合間にボロボロだった外装・内装を修理していきました。1度決めたら突き進む修二さんの熱意に負け、次第に家族も手伝うようになりました。そして、2016年1月に修二さんは自衛隊を定年退職、その3カ月後、念願の「石窯カフェ ヤマト」をオープンしました。
「石窯カフェ ヤマト」はご夫婦と長女の真美子さんの3人で営業しています。修二さんがピザを担当、真美子さんはスイーツ担当、知江美さんは接客やランチに付くサラダ作りや2人のサポートを担当と、役割がきっちりと決まっている3人です。1人でも欠けたら絶対に店はできないというほど支えあいながら営業しています。家族3人のコンビネーションはばっちりで、このまま10年続けていければと願う皆さんです。
この日カフェは臨時休業し、修二さんが去年まで務めていた自衛隊・滝川駐屯地で年に1度の恒例行事が行われていました。知江美さんと一緒にピザを持って訪問です。先輩の登場に後輩隊員の皆さんも温かく迎えてくれました。美味しいピザにみんな嬉しそうで、外で行う雪上綱引きの応援をする修二さんは現役時代に戻ったようで、久しぶりの仲間たちとワイワイ楽しんでいました。
3人は季節限定ピザの新しいアイデアを模索していました。この日は、お客さんの率直な意見も聞きたいと20年来の仲間達を招いて試食会です。新作の「合鴨と長ネギのピザ」を食べたみなさんの感想は「美味しい」「お酒に合う」と好評です。素直な意見を言ってくれる信頼できる仲間たちの言葉に一安心し、それと同時に感謝でいっぱいの樋口さんご夫婦です。
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◆編集後記
白血病闘病記2017.1 NO.42
先週は、世田谷の顧問先であるNPOの理事と一緒に食事をしました。彼は、中学の同級生であり、2年前に、このNPOの顧問社労士が亡くなり、困っている時に紹介をしてもらいました。
その社労士は、世田谷支部の先輩であり、顔をしている程度であり、まさか亡くなっているとは、知りませんでした。死亡する直前は入院していたようですが、具合は悪くないと言っていたようです。ただし給与計算などの仕事を請け負っており、数カ月事務が滞っているので、大変困っているとのことで、引き継いで仕事をすることとしました。
しかし、驚いたことに、手続きに使用する印鑑や台帳をすべて預かっているようであり、顧問先に奥さんに連絡を取り、預かっているものを、取り返していただきたいと依頼しましたが、奥さんは、自分はなにもわからないので、自宅にも来てほしくないと非協力的で、何も解決しない状況でした。
年金事務所やハローワークに話をしても、事業所番号などしかわからず詳しい情報は教えてもらいないので、再度理事長名で、事業所登録のやり直しなど、非常に苦労をしました。
やはり、病気の場合の他の社労士への業務の移行や、さらに自分で印鑑や台帳などを預かることなど、非常識な行為をしていては、顧問先の信頼も得られないと思ので、反面教師として勉強になりました。
私の場合は、いざという時の社労士は、同じ世田谷支部の後輩に依頼しているが、個人で仕事をしている場合には、自分に何かあった時のことは、真剣に考える必要があると改めて思いました。
顧問先の状況も変化するので、病気が再発したら、最新状況をまとめて引き継げる方に、きちんと引き継げるように、まとめておく必要があることを痛感しています。